旦那です。リアルタイムでは引き続きローマにいます。
嫁は初めてのヨーロッパに興奮しっぱなし。なぜアフリカではあんなにテンション低かったんだ…。
前回記事では悲惨な目にあいましたが、本当に沢山の人々の助けがあって難なく無事に宿を見つけられました。
さて今回はそこからマラウィへ向けていよいよ国境をこえる話。タンザニア-マラウィ国境、通称デスロードをこえることはできるのか?!
前回記事からの続きです。前回ではダルエスサラームからムベヤまでの移動を書いています。ご参照ください。

目次
ムベヤからマラウィへ陸路での国境越え!アフリカ最悪の移動が始まる
ムベヤからマラウィのムズズまでは約11時間の移動。あまり遅く動き出すと到着が夜になるので早朝から活動を開始します。
ムベヤから国境の街カスムルへの行き方
ムベヤからマラウィ国境を越えるには、まずKasumulu カスムルという国境の街まで行く必要があります。
【ムベヤ-カスムル】
ムベヤからカスムル行きのバスに乗る必要があるんですが、実はカスムルまでのバスはムベヤバスステーションからは出発していません。ナネナネバススタンドという少し離れたところから出発しています。
【ムベヤバスステーション-ナネナネバススタンド】
歩くと流石に距離があるのでミニバスで移動します。
画面右奥にいるようなバスに乗り込みます。
ムベヤバスターミナルからナネナネまでは30分程度かかるため、朝6:00頃に宿を出発!
ミニバスはレストハウス付近からでます。周りの人にきくと教えてもらえます。ちなみにムベヤからナネナネバススタンドまでのミニバスは1人400シリング(20円)。
15分くらい待って出発しました!
まだ街は明るくなりつつあるくらい。たくさんひとを乗せて30分ほど走ってようやく到着します。
ナネナネに到着するとバスの客引きがこれでもかってくらい寄ってきます。
客引き「イリンガ行かないか??」
もう通り過ぎたよ!!カスムルはどれだ??
客引き「カスムルは、キエラ行きのバスにのってカスムルで降りなさい!!」
と言ってミニバスというかミニバンを呼び止めてくれた!あまりにも急かされたので写真は撮れず。
ナネナネからカスムルまでは1人6000シリングで300円(うち1000シリングは荷台に載せる荷物代)。客引きしてくれたおっちゃんに払うとチケットを渡してもらえます。ミニバンはすぐに出発。
ていうかこのバス、もはや満員なんですが。
どんどん人が増える。
僕の膝の上にさらに人が乗ってきたり。
嫁がおばちゃんズにつぶされたりした。
GWの新幹線なんて目じゃないぜって乗車率!!12人乗りのバンに30人は余裕で乗っていました。
そんなこんなで3時間。カスムルに到着すると添乗員が教えてくれます。
楽勝の越境!タンザニアシリングをマラウィクワチャに両替。
クソ狭いバスを抜けていよいよ国境まで向かいます。カスムルから国境までは2kmないくらい。歩いて国境まで行きます。
旦那「いやあ膝の上におっさんをのせる経験なんて今後しないよね」
嫁「ダブルおばちゃんに挟まれて、お尻が1回もシートに着かないくらい身体が浮いてたよ」
※ちなみにこんな移動がマラウィでは続きます。
なんて話しながらバスを降りると荷台にあったはずのメインバッグがない?!焦って周りを見渡すと勝手に自転車タクシーの荷台にくくりつけられている!!
自転車運転手「ヘイフレンド!ボーダー、タクシータクシー」
まてまて。2kmくらいの距離だから歩くよ。焦るからバックパックもってかないでくれ!!
とメインバッグを奪い返して歩き始めます。
カスムルは舗装されていない道路だけど、歩きやすい。
ずっと道なりに歩くと国境が見えてきます。
車の入場を規制しているゲート周囲に着くと両替商がわっと集まってきます。すごい人数!
しかもみんなレートは決して悪くない。ていうか、オフィシャルレートより1,2%くらいいい!!持っていたタンザニアシリングをすべてマラウィクワチャに換金しました。

その後さらにあるいてマラウィ側のイミグレを目指します。橋をこえると見えます。
川では子供たちが遊んだりしていました。のどかな風景です。
イミグレを超えてマラウィへ入国しました!!
しかしマラウィ、ビザ代が高い!!75ドル。
一昔前までは日本人は無料だったのに。今では東、南アフリカで1番高い値段になってしまった。
結局30分くらい待たされてビザを取得してまた移動を開始します。
国境からカロンガへ!
国境からはカロンガというマラウィの北の大きな町まで移動します。
【国境-カロンガ】
国境には乗り合いタクシー、と言う名の乗用車がたくさんいるので適当に乗り込みます。ビザを取得すると客引きが来るので心配いりません。
※ちなみに乗り合いバンも出ているようですが、乗用車の乗り合いタクシーのほうが値段も同じで楽です。
なぜか乗り合いタクシーはほぼすべてシエンタ。
人数がいっぱいになると出発!10分程でいっぱいになったので出発しました。 交渉して1人1000MWK(約150円)。40kmくらいあるのに安すぎる。笑
これもやや乗車率高めだったけど、まだまとも。
結局乗り合いタクシーは1時間程でカロンガの街中に到着します。
運転手「この辺からムズズ行きのバンかバスに乗れるからな!」
って言っているそばからまたトランクに入っていたメインバッグがなくなって大きめのバンに乗せられている!!
またかよ!!と思いつつもバンや大型バスを選ぶのも大変だったため、ひとまずこのバンに乗ることに。
値段は4000クワチャ(620円)。荷物代は請求されませんでした。
筑紫野シルバーセンター笑。ちなみにマラウィ以降はこんな感じで日本から使いまわされたバンをめちゃめちゃ見ます。
しかしこのミニバンが発車しない。
同じ場所をぐるぐるぐるぐる。いつになったら行くんだ!!
嫁「マラウィのバスって満席にならないと出発しないらしいよ」
まじか…。いつになったら出発するんや…と思いつつ待ちました。
デスロードを通りカロンガからムズズへ。史上最悪のミニバン移動開始!
結局バスが出発したのは40分後。割とガラガラのまま出発します。長かった。
しかしここからが本当の地獄でした。
【カロンガ-ムズズ】
道のりはたったの200km。なーんだ楽勝じゃん!とか思っていたのもつかの間でした。
乗車率は300%、だけならいいけど。
ある人は扇風機を積んでいたり。
ある人は生きてるニワトリを二羽足元に入れてきたり。
それをみて泣き出す嫁。※うちの奥さんは鳥が苦手です。
ある人はわらのマットを持ち込んで僕たちが降りるまでそれを持たされたり。
もうひどかった。
しかもマラウィのバスって、とにかく歩いている人をピックアップします。10分に1回くらい停まるから全然進みません!!!
嫁「お願いだからもう乗ってこないでえー。ニワトリはばたばたしないでえ!!!!!」
シートの1/3も座れずおばちゃんとお尻の下敷きにされ、頭にはマット、足元には苦手なニワトリがいる空間は奥さんにとっては地獄だったようです。
しかもこの道路、路肩に大破した車が放置されています。後々聞いた話によると通称「デスロード」と呼ばれており、マラウィとタンザニアのJICA隊員はこの陸路を用いた越境を国から禁止されているそうです。
無事に切り抜けられてよかった…。
カロンガを出発して6時間。17:30ころようやくムズズのバスターミナルに到着しました。
【ムズズバスターミナル】
実際降ろされたのは大通りを挟んで真西の広場。
降りるとさっそく超大量の客引きがきてバックパックを持っていこうとします。こんな時間からお前たちは僕らをどこへ連れて行くつもりなんだ。
とにかくMきさんと合流するためにSIMへチャージするためにairtelショップを探します。
マラウィの最新SIM事情。え??買ったのはいいけど使えないの?!
ムズズに来たのは、カンボジアでお会いして一緒にプレアビヒア寺院ツアーに参加した友人のMきさんを訪ねるため。ムズズに着いたらどうにかして連絡する予定としていました。
マラウィは非常にwi-fi環境が悪く、wi-fiが置いてある宿やカフェを探すのだけでもめちゃめちゃ大変です。そのため通信環境を確保するにはSIM一択となります。
詳細は以下の記事にまとめていますのでご覧ください。

マラウィのSIMはおおむねエアテル airtelを使っておけば間違いありません。タンザニアから持ってきたSIMもairtelだったため
「もしかしたらマラウィでも使えるかも!!」
という淡い期待があり、近くのショップでトップアップ(SIMにお金をチャージして通信できるようにすること)を試みます。
というかこの時点でSIMが手に入らなかったらMきさんとの連絡手段がなくなります。マラウィのショップは18:00にはほとんど閉まるため、急いでショップを探します。
エアテルは大きく、バウチャーとSIMを売っているサテライトショップ(アフリカでよく見かける道端でairtelと書かれたパラソルが開かれているお店)と、ドコモショップのような専門的な店に分かれます。
専門ショップの場所はわからかなったため、とりあえず閉まる前にバス停の付近にあったサテライトショップでバウチャーを購入してチャージを試みることに。
おばちゃんは既に店を閉じる準備をしている…。やばい!!!
旦那「シムにチャージしたいんだけど!!!」
おばちゃん「OK.いくらほしいんだい。」
旦那「うーんよくわかんないけど、とりあえず2000クワチャ(約300円)くらいちょうだい!」
何とか買えた!!!
でも…
…
…
チャージできねえ!!!
おばちゃん「SIMが違うんだろ、タンザニアのだとできないよ」
旦那「ならマラウィのSIM売ってくれ!!」
おばちゃん「1000クワチャね(約150円)」
SIMを変えてトライしてみる。
…
…
…
…
だめじゃん!!!!
おばちゃん「だめだね、エアテルショップにいってよ」
え?困るよ。連絡取れないじゃん!!なんでできないの??
おばちゃん「あ、そういえば今月頭から店頭で個人情報の登録が義務付けられたんだよね。だからショップへ行かないとだめだよ」
※2018/10/1開始で、マラウィシムは全例使用開始時に登録が必要になりました。既に登録されてアクティブになっているものを人からもらっていたらすぐに使えます。
と言ってショップ閉店するおばちゃん。
ちょ!なんで売ったんだ!!!
時間を無駄にしたことに憤りつつ、近場のエアテルショップはやっているのか聞くと
おばちゃん「ショップライト(通称:ショップラ。東から南アフリカにかけてたくさんある巨大スーパーチェーン店)の店がやっているよ」
と指をさして場所を教えてくれた。
【ショップライト(ムズズ)】
すでに周囲は真っ暗だったためダッシュで向かう。
しかしすでにエアテルショップはクローズ!
終わった。と思いつつ営業時間をみると。
今日は土曜日、そもそも14:00までしかやってねえじゃん!!!!
見事にテキトーにはぐらかされました。帰りたかったんやなおばちゃん。
ちなみに嫁が調べていた、近くの唯一wi-fiが使えたカフェも18:00には閉店。
Mきさんの電話番号か住所を聞いておかなかったことを死ぬほど後悔。連絡先はラインかFacebookしかわからかなったので通信手段がないことには連絡できませんでした。
どうやって連絡をとるか見当もつかぬまま、絶望に打ちひしがれ真っ暗のなか立ち尽くす僕たちでした。
さあ果たしてこの後どうなるのか。続きます。
次回は嫁です。
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