【世界一周と健康】マラリアを予防するために世界一周中医師が伝える6つの事

まとめ
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旦那です。

旅と健康シリーズ。今回は旅人なら何度も聞いたことがあるはず、マラリアについてです。

こんな人たちの疑問を解決します。

・マラリアって聞いたことあるけど、なんだかよくわからない。

・マラリアとか罹ったって治るっしょ!

・予防について知りたい!

・流行ってる国とかどうやったらわかるの?

世界一周中の医師に何ができるかって、今後の旅人や海外に行く皆さんの健康を少しでも守れたらと思います。
※医学的エビデンス(根拠)に基づいた記事を記載するようにしますが、訂正あったら連絡ください。

旅は不透明な点があるほど面白いのは確かにめちゃめちゃわかります。しかし無謀と勇気が全く異質なように、

無策と挑戦は決して同義ではないです!!!

避けられる危険を少しでも避けられるように、少しでも旅人の参考になれば!時間がない人はマラリア予防:予防内服としての抗マラリア薬のページだけでも十分ですのでどうぞ!!

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マラリアとは

マラリアとは、ハマダラカという種類の蚊が媒介する感染症で、現在も1日あたり2000人が亡くなっています。日本にいるとあまり話題にでませんが、アジアアフリカ南米を歩く人にとっては重要な病気です。

Global_Malaria_ReportedCases_2010

WHO 2010年より引用

WHOのサイトより2010年の古いデータですが、マラリア地図のわかりやすいものを借用しました。地図上緑が全く発生していない地域で、赤になればなるほど発生件数が多いことになります。見てわかる通り、とりわけアフリカ中部から南部にかけて非常に多発していることがわかります。

点滴の良い抗マラリア薬が出現したため、致死率はかなり下がりました。
具体的にここ15年くらいで、約50%くらい致死率は下がったといわれています。
しかし、依然として死ぬ病気です。

まず、マラリアの種類はいくつかありそれぞれ特徴があり、流行地域も異なります。しかし細かくは知らなくても大丈夫です。

覚えてほしいのは、致死的になる【熱帯熱マラリア】です。24時間以内に適切な治療をしないと死亡します。

ちなみに、熱帯熱マラリアの中には脳マラリア cerebral malariaという病気があり、これは治療しても高確率で死亡します。もしくは後遺症が残ります。

成人での発生頻度は不明ですが、子どもとお年寄りはより脳マラリアになるリスクが高いです。ケニアでの報告では約過半数のマラリア罹患した子どもに神経症状が出現したとされているので決して低い確率ではありません。

マラリアの感染経路と潜伏期

マラリアはハマダラカという種類の蚊に血を吸われることで感染します。ハマダラカは日本には今はいませんので、日本で発生するマラリアは海外で感染して日本で発症するためです。

マラリアは感染してから7-30日とバラツキのある潜伏期間(感染してから症状が出るまでの期間)を経て発症します。

しかし、最も一般的な発症時期は感染してから12日から14日、2週間前後が多いです。つまり、海外から日本に帰って以降発症する可能性も十分にあるということを覚えておいてください。

マラリアの症状と診断

マラリアを診断するカギは

「マラリアかも?」

と疑うことに尽きます。というのも、これがあればマラリアだ!!という症状は存在しません。

具体的な症状は

・発熱(時には38度を超えることもある)

・呼吸が早くなる

・頭痛

・倦怠感、疲労感

・食欲不振

・腹痛

・下痢

・咳

・めまい

などの症状が挙げられます。

例えばこの中では熱しかでない人もいれば、下痢と発熱で胃腸炎だと診断されて診断が遅れて亡くなった人もいます。

結局、「マラリアかも?」と疑ったら病院にいって検査するしかありません。特にマラリアの流行地域へ行った場合は病院へ行くハードルを少し低めにしてもいいです。

診断は血液検査で行います。一番確実なのは、血液の中にマラリアがいないか顕微鏡で確認する方法です。しかしこれは手間も時間もかかるため、簡単に検査するキットを用いることが多いです。20分ほどで結果が出ます。

マラリアになってしまったら

抗マラリア薬の点滴治療になります。

しかし、アフリカや南米は医療資源が乏しい上粗悪医薬品の流通が大変問題となっている国々です。南アフリカ共和国やケニアで治療するならまだしも、地方にいて治療しなくてはいけないときがあります。

それこそ熱帯熱マラリアに罹患した場合は24時間以内に治療を開始しなくてはいけないことは、既にご理解いただけましたよね??

そのためまずは蚊に刺されない予防が、マラリアに対抗する最大の手段です。事項からはマラリアの予防について触れます。

マラリア予防:蚊に刺されないために

さて、これが最大のポイントだと僕は思います。蚊に刺されない対策って意外とやっていない人多いですよね。

旅中で対策している人は今後もぜひ続けてください。これから旅に出る人は、ぜひ日本で物資を揃えてから行くことをお勧めします!

医学的な虫よけのポイントは3つです。

・長袖長ズボンの着用
・虫よけスプレーの併用
・蚊帳の利用

順に説明します。

【長袖長ズボンの着用】

日中はみなさん気にしていると思いますが大事なのは夜の予防です。マラリアを媒介する蚊は夜行性のハマダラカです。先程説明しましたね?この蚊ですが、日本でよく見る黒い縞々の蚊(やぶ蚊)と違い日没から日の出まで活発に活動します。

つまり、寝ている時間がマラリア罹患のハイリスクです。暑い地域ではありますが、夜間も長袖長ズボンを意識することが大切です。

暑いならば、メッシュ素材の長袖長ズボンも安価で入手できますので探してみてください。

余談ですが、海外で虫除けの主流になっている【ペルメトリン】という殺虫剤を用いた衣類も有効です。殺虫剤というと人体への悪影響が懸念されますが、ペルメトリンは人体への有害性がほぼないことから注目されています。

衣類の繊維に直接練りこまれたものだけでなく、スプレーとして衣類に塗布するものも発売されています。

アメリカ感染症学会が出しているガイドラインにも虫よけスプレーとこのペルメトリンを併用することが推奨されています。

しかし日本ではまだまだ認知度が低く、こちらを浸透させていくのは今後の課題ですね。

【虫よけスプレー・クリーム】
こちらは認知度が高いですね。日本で売られているもので肌に合えば、何を使っても大丈夫です。市販されている虫除けは成分で分けるとDEET系とイカリジン系が主流です。
うちの奥さんはお肌へのコダワリが強いので刺激性の弱いイカリジンものを使用しています。

イカリジンの方が少しだけ皮膚に優しいです。商品名はあえて載せていませんが、ご希望があったら教えますのでコメントください。

なお、虫よけスプレーは塗りなおししてください。モノによりますが、長いもので5時間程度で効果がなくなります。アフリカのように汗をかく場所ならばなおさらです。

日焼け止めと一緒と思ってください。

【蚊帳】

先ほども書きましたが、マラリアを媒介するハマダラカは夜動きますので、蚊帳はできるだけあったほうがいいです。できることならポータブルでもあったほうがおすすめです。アマゾンで2000円くらいで手のひらサイズのものが買えるので、ぜひ検討ください。

マラリア予防:予防内服としての抗マラリア薬

お待たせしました。この記事のハイライトです。旅人が気にするマラリアの予防内服についてまとめました。

2018年現在の情報ですので、今後の医学の進歩で変化することは容易に予想されます。ご注意ください。代表的な予防薬は以下の3種類です。

・ドキシサイクリン
・メフロキン
・アトバコンプログアニル

表にまとめました。

抗マラリア薬
2018年現在

どの薬剤を利用してもいいですが、旅のスタイルに合わせるといいと思います。

一番歴史があって安いのは、ドキシサイクリンです。海外協力隊などで配られたり日本のトラベルクリニックで処方されるのはメフロキンです。一番高価ですが最も副作用が少なく扱いやすいのは、アトバコン・プログアニルです。

あとは値段と副作用次第で内服を検討していきます。しかし、飲み忘れないこと、キチンと最後まで飲みきることが一番大切ですよ。

さて、つらつらと様々なことを書いてきました。

残念ながらマラリアでなくなる旅人も少なくありません。
旅人の中にはマラリアに罹っても死なないでしょ、治るし。なんていう人もいます。
誤解を恐れずに言いますが、これは完全に誤認です。

僕たちはたくさんの先輩ブロガーに助けられてここまで旅を続けました。とても感謝しています。とても尊敬しています。

しかしこれだけは、言わせてください。
マラリアに罹って治ったことは、決して誇れることではありません。運が良かっただけです。
何度も言いますが、アフリカには医療資源がありません。アフリカの医薬品の9割は粗悪品と言われています。
わかりやすくいいかえると効き目のない薬、でもない。ただの錠剤と点滴です。
薬剤市場は非常に大きなお金が動きます。マフィアや裏組織からしたら一大マーケットです。コストが安い粗悪品を流せば、それだけ利益になるからです。
これは非常に根深い問題で、WHO 世界保健機関も勧告を出して是正に取り組んでいますが状況は悪化しています。
それだけではありません。病院にアクセスすることすらかなわない地域に行ってマラリアに罹患した場合、治療はどうしますか?

この旅中に聞いた話ですが、1週間程度の旅行で流行国に行き、日本に帰ってからマラリアを発症し亡くなった知り合いがいるという人もいました。

マラリアは疑わないと診断できない病気です。日本ではほとんどみない病気のため、熟練の医師でも海外渡航歴を聞いていないと見逃します。

助かっているのは運がいい人だけです。今も、マラリアでたくさんの命が奪われていることは忘れないでください。
あなたのいる「そこ」は、
日本じゃありません

まずは改訂なし1版ですので、ご指摘ありましたら是非教えてください!

旦那

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